「MOBILITY RADEON 9800」のページで説明したように、Inspiron9100/XPSに載ってるMR9800のコアはR420をベースにしている。ここでマニアな人なら
「ピクセルパイプラインを16に戻すことができるんじゃないか?」
と思うわけですよ。そもそもR420はデスクトップではX800と名乗っていて、ピクセルパイプラインはX800 XTで16パイプになっている。MR9800ではわざわざ半分にされているわけだ。この無効にされているものをどう復活させるかで一部のユーザーが試行錯誤をしてたのだが、その復活の方法がついに海外で発見された。これはまさに「MR9800はR420がベースだから16パイプに出来るカモ?」と目論んで買った俺もやらにゃならんでしょ!!
海外のフォーラムを読んですぐに改造作業をするにあたって必要な物を買ってきたわけだが、作業を始める前にまずOS上で確認です。海外のフォーラムを読むとピクセルパイプラインの本数を確認できるアプリケーションがあるというのでまずはそれから。
ATI Tray Tools「System Information」
ATI Tray ToolsをインストールしてSystem Informationを見ると「Active Rendering Pipelines」という欄があり、「8」になってる。これの意味は「パイプラインは8パイプだよ」ということらしい。そして作業後には「12」か「16」になるとか。
さていきなり結果発表です。「Active Rendering Pipelines」が「16」になってます。わーいヽ( ゚∀゚)/
というか、まさか16パイプで動くとは思わなかった。挑戦したほとんどの人が12パイプで動いてたし…。さて、作業自体は約1時間、材料費は熱線補修剤の2,300円です。改造作業の難易度は、俺みたいに手先が不器用で電子工作とは無縁の人間にも出来る辺り簡単と言えそうだが、失敗例もあるのでお勧めできません。手元のMR9800を壊して交換となった場合、はたしてメーカに在庫があるのか…、代わりにMR9700なんかが来たら最悪だし…。
オマケ 「12パイプ」の例
大体の人はこの画面を拝むことになっちゃってるらしい。
○ビデオカード ヒートシンク取り外し
前回工具が無くて断念したヒートシンクを取り外したトコロの画像。中央にGPUがあり、そのまわりに4つのメモリが見える。改造するにはヒートシンクを取り外す必要がある。
○M18コア
GPU。12パイプ、16パイプ化はこの配線を少しいじるだけ。M18コアに刻印されている「0427AA」という文字は製造週を表しているらしい。04は2004年、27は27週、AAは知らん。ちなみにこの2004年の27週というのは「16パイプ化」出来る可能性が高いチップらしい。
○ ベンチマーク
ディスプレイドライバの「DNA 3.5.4.12」から「Cata 5.9」でFF11ベンチのスコアが低くなってるのは、ドライバの仕様。DX9のパフォーマンスを重視して他は捨ててる(?)らしい。おかげでFF11ベンチや3DMark2001ではサッパリだが、まぁCPUベンチみたないもん扱いなのでどうでもいいカモ。ほかのベンチマークでは「RADEON 9800」とは思えないスコアが出てるあたり、16パイプ化は成功というところだろう。ちなみに12パイプのものはcata5.6を使用して3DMark05のスコアが3300。12パイプか16パイプかの見分け方のひとつになっている。
今回のベンチマークテストでは普段は全くやらない「VGAのオーバークロック」をやってみた。オーバークロックツールは「ATITool」で、Core Clock 432MHz、Memory Clock 418MHz(DDRだから836MHz)に設定。3DMark05のスコアが5000台へ突入している。更なるオーバークロックではCore 448MHz / Memory 429MHzで3DMark05が5150
というのもあるが、続けて3DMark03を動かしたらGame4後に画面が灰色になって落ちた。